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2019.09.09

新商品: 2019 限定カラー&秋冬キット vol.1

いよいよ 「アヴリル 2019年 秋冬」がスタートします。
皆さんにたくさんの糸あそびを楽しんでいただけるよう、盛りだくさんの企画をご用意しています!

秋冬スケジュール
9月4日(水)・9月18日(水) 糸の新色
9月11日(水) ウールペニー限定カラー&アヴリル キットコレクション vol.1
10月上旬 アヴリル キットコレクション vol.2
10月下旬 アヴリル キットコレクション vol.3
11月上旬 アヴリル キットコレクション vol.4(クリスマス アイテムも含む)
11月下旬 アヴリル キットコレクション vol.5(新春商品)

*9月11日(水)12時以降、このコラム内のリンクページが公開されます。

9月11日は、ニットデザイナー西村知子さんと、eccomin野口智子さんのキットをアヴリル キットコレクション vol.1として発売します。
こちらのコラムでは、ウールペニー限定カラーの企画に一緒に取り組んでくださった西村知子さんのキットとウールペニーを特集してお届けします!

*ウールペニーを使った西村知子さんのキットは2色展開です。「red」は9月20日ごろ発売予定。
*Lサイズも発売予定です。

希望を叶える

「肌触りが良い」
「使いやすい」
「自分使いでもプレゼントでも、ちょっと上質な感じ」
「色を選べる」
「お値段が手ごろ!」

アヴリルでは、お客様からいろいろなご希望を普段から伺っています。
こういったご希望を全部叶える糸ってなかったかな?
まだ皆さんに知っていただけていない糸があるはず!

私たちの糸を見渡して、根強いファンの方がいるけれど、アヴリルスタッフもポテンシャルの高さは認めているんだけど、まだまだたくさんの方に知っていただけていない糸がありました。
ウールとシルクを混紡した「ウールペニー」です。
皆さんのご希望を叶えてくれる糸「ウールペニー」に限定カラーを盛り込んで、ニットデザイナー西村知子さん協力のもと新しいキットを企画しました。

ウールペニーという糸
単色_IMG_6357

ウールとシルクの綿を混ぜて撚った糸、ウールペニー。
ふんわりとしたウールの質感にシルクが混ざることで、暖かさだけでなく、光沢と滑らかな質感もあわせ持った糸。甘すぎず、強すぎずの加減の撚りにして、糸に膨らみを出しています。おかげで繊細な毛羽が立って、繊維が人肌からの熱を含み、じんわりと優しい暖かさを生んでくれます。

カシミヤも良いけれど、それよりもお財布に優しくって、程よい糸の太さもあって、暖かさと肌触りの良さを持った少し贅沢な糸です。定番の単色染めは全部で10色。ここに2019年だけの特別な色「てんてん染」が限定で仲間入りして、手編みにも手織りにも使いやすいカラーバリエーションになりました。

※ロイヤルブルーが染色中だったので、写真には入っていません。

T-5050-H_191

イエロー

T-5050-H_192

レッド

ニットデザイナー x 染職人 x AVRIL

私たちは、ウールペニーの限定カラーを「てんてん染」と名付けました。
染めの案出しでは、西村さんがニットデザイナーということもあり、編み地のイメージをベースにして配色を考えていきました。アヴリルの糸の中から、染め出したい色に近い色を探し出して、糸はしを重ねたりして、配色を決めていきます。
定番色との相性も考えながら、「お花が編み地の中に点々と咲いているイメージ」で、染めの案出しが決まりました。

打合せ1_pr
糸端_IMG_6332

この染色案を実現するには、アヴリルの糸には欠くことのできない染職人の力が必要でした。
長年、アヴリルの手染め糸や手絣糸を染めていただいている佐藤染工房の親方、憲次さんに染め上りのイメージを伝えて、試し染めを繰り返します。
最終形に収まるまで、下処理の仕方や染料の調合・濃度、染料の入れ方、蒸しの時間を何度も組み替えて、理想を目指します。私たちが敬意を表して呼んでいる「佐藤式」の染め方も、何通りも試してみました。

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「固定観念を捨てないと。」
そう呟きながら、憲次さんは知識や経験を一旦置いて、今回の企画に臨みます。西村さんとアヴリルのイメージを現実にするには、「経験」や「こうじゃないと」が邪魔してる、というのです。
憲次さん 「色を入れないと糸が貧相だでよー。」
西村さん 「作品のイメージだと、色が多いような気がします。」
アヴリル 「色を流すんじゃなくて、飛ばしてみたらどうですかね?佐藤さん式の刷毛染めもやってみましょう!」

IMG_2390
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色や工程の引き算、足し算を繰り返して、強さの中に淡い優しさのある2色に仕上がりました。1カセずつ染めているので、色の出方はカセごとに違います。それもオンリーワンという手染めの魅力のひとつ。

「理想形がわかったから、染め方は新しく考案したオレ式だで!内緒やからなー。」
既成に捕らわれず、新しいことに一緒にチャレンジしてくれる憲次さん。常に染の可能性への探求心を持って向き合ってくださる憲次さんとの仕事を、とても誇らしく思います。

プルオーバー 『HOSHIZORA』
HOSHIZORA yellow 置4

西村さん 「模様編みの部分が何となく森のシルエットの様に見えて、その上に星空が広がっている、そんなイメージのセーターに仕上がりました。」
イメージ通りに染め上がった糸と向き合って、サンプルを編みながらデザインを起こしていくうちに、西村さんの中に違うイメージが見えてきたそうです。

西村さん 「明るめの黄や緑、赤や青といった色が散らばり、単色と合わせることで年齢層広く着こなしてもらえるようなウェアになる感じがして。」
花々が点々と咲く風景の糸を使って、星空を思わせるセーターをデザインする。糸は作り手の創造力によって、様々な顔を見せてくれるのだな、と感じずにはいられません。

HOSHIZORA yellow6
red

「red」は9月20日(金)発売予定

編み上げることが大事

西村さん 「セーターとか大物になると、編み上げないままシーズンが終わってしまうことってありますよね。できるだけそうならないように、難しく考えず、編むのが楽しいと思ってもらえるセーターを作りたかった。」
『シンプルに編みたい』をモットーに、デザインを展開する西村さん。一見、糸を替えて編む「編み込み」模様に見える今回のセーターですが、「すべり目」という編み物初心者さんにもできる簡単な編み方を使っています(裾・袖下部分)。編み進むうちに、だんだんと模様が出てくる楽しさを感じてもらえるよう、編み方はシンプルだけど凝って見えるデザインを!という西村さんの編み物に対する理念をそのまま形にしたデザインです。
西村さん 「丸ヨークで仕上げるので、編むパーツが少ないのも完成させやすいんです!とじたりはいだり、これが少ないと、気分的にもラクになると思います。」

HOSHIZORA yellow 置3
色を作ることに挑戦できる糸

西村さん 「アヴリルの糸のおもしろさって、いろんな糸の風合いや色を楽しめるだけでなく、自分で色を作れるところにもあると思う。絵具を混ぜる感覚で、楽しいんです。」

「違う糸を引き揃えて、自分だけのオリジナル糸を作れます!」これがアヴリルのアヴリルらしいところ。
西村さんは、「違う糸を引き揃えて、自分だけのオリジナルの色を作れる」と、アヴリル糸の色に対する引き出しの多さも楽しんでくださっています。
西村さん 「今回のセーターでは、フォギータムがとても良い仕事をしてくれました。ウールペニーと引き揃えたら、絶妙なバランスで混ざりあって。それは色のことだけじゃなくて、二つの糸の色や糸の太さのバランスだったり、毛羽(けば)の混ざり方だったり、いろいろなバランスが調和して、ウールペニーだけではできなかった全体的な配色バランスとニュアンスができました。おかげで、割と幅広い年齢の方に着ていただける感じに仕上がっています。」

引き揃え_IMG_6374

緑の部分がウールペニーとフォギータムの引き揃え

ウール&シルク混の糸のお手入れ

「ウール100%じゃない糸って、お手入れは難しいの?」

というご質問をいただきます。
お手入れの仕方はウールと同じ。シンプルで、難しいことはありません。編みも織りも同じです。
水またはぬるま湯にウール用もしくはおしゃれ着用の洗剤を適量(各製品の使い方に従ってくださいね。)溶かして、作品を静かに浸してください。
液剤が十分に染み込んだら、押し洗いをします。ゆっくり、こすらずに。
全体的に押し洗いができたら、きれいな水に変えて、洗剤を押し出すように、押しすすぎをします。これを何度か繰り返します。
絞る時も、押しながら絞る感じです。捻ってしぼると型崩れしたり、ニットが伸びてしまうので注意。ぎゅっと絞りたいところですが、がまんがまん。
ある程度水気を絞ったら、タオルの上に置いて形を整えながら平干しして乾かします。ニット用の洗濯干しがあれば場所も取らないですね。100円均一のお店でも見かけますので、ニットお手入れアイテムとしておすすめです。

西村 知子さんのプロフィール

編み物講師、通翻訳者、ニットデザイナー。
海外作家の著書やニットパターンの翻訳にも携わりながら、作品制作に勤しむ。英文パターンを楽しむ定期講座やワークショップを開催。
●著書
「Let's Knit in English もっともっと英語で編もう!」(日本ヴォーグ社)
「編み物『英文パターン』ハンドブック」(東京書籍)
「ニットで包む」(誠文堂新光社)他
●翻訳本
「TUCK STITCH ナンシー・マーチャントの引き上げ編み」(誠文堂新光社)
「ヘルガ・イサガーのニットワードローブ」(誠文堂新光社)

 

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